変わりゆく時代の変わらない本質
創業者の永野良蔵(1918-2001)が、自然豊かなこの甘木の地で家具製造業を始めたのは、終戦から間もない1946年のことです。端切れ一本まで無駄にしない“味噌こし経営”を徹底し、求められれば北九州までリヤカーで家具を運びました。その熱意と堅実着実な経営によって、60年代頃には業界有数の生産規模を有するまでになり、製品は広く全国の顧客に認められるようになりました。
創業から70年余りを迎えた今、本質は変わらずに、時代に即した新たな展開に取り組んでいます。
創業当時は、書棚や学校用の机や椅子などを製作していました。
暮らしの洋風化に伴って洋家具に取り組み、座の縫製・張りも手がけるようになりました。そして、量産化に向けて木工所を開設しています。
公団住宅に合わせたコンパクトなダイニングセットや応接家具の開発に力を入れ、工場には新設備を導入して工業化を進めました。
コーナータイプの張りぐるみのソファを開発するなどコーナータイプの先駆けに。生産規模も拡大し、ダイニング専門の工場を新設しました。
ダイニング・リビングアイテムのトータルな品揃えを強化。ヨ—ロッパの伝統様式を取り入れるなどデザインの幅も広げています。
時代の変化に応じて、機能付きダイニングチェアや低座のソファなど単品商品の開発が増えました。工場でも少品種の量産にシフト。
LD家具や、木工技術を活かしたデザイン性の高い商品が人気を集めました。工場では、細かいオーダーに対応できるよう生産シムテムの改善活動に着手しています。
デザイナーとの取り組みは、数々の賞を受賞。工場では、より細かいオーダーに応えるため多品種少量生産システムの構築に取り組み、販売面では本社を皮切りに各地にショールームを開設しました。
ライフスタイル提案型メーカーとして販売店とブランディングを展開。生産面でも、小ロット生産をさらに強化するための設備を導入。ひとつひとつのオーダーに応える体制づくりに力を入れています。